空回り営業からディサービス満床までの物語|第1章2

介護起業と再起の実話

企業してデイサービスを立ち上げた2012年10月 は、とにかく忙殺される毎日でした。

利用者さんはほとんど来ず、スタッフには呆れられ、僕自身「何をしているんだろう」と迷うばかり。
何にもわからないまま始めた事業に、自分でも可笑しくなるほどでした。

利用者さんを集めるために始めたのは、体操教室のお誘いを記載したチラシを持っての営業。
訪問を重ね、元気よく体操教室を実施したのですが、今思えば訪問先のほとんどはグループホーム。
通所利用は見込めない施設ばかりで、当然ながら反応はありませんでした。

それでも僕は諦めず、グループホームを訪れ体操教室を続けていました。

グループホームから通所してくれる利用者さんはいないと分かっていても、「何かが変わるかもしれない」と信じて訪問していた──2012年10月末。

そんな時、一人のおばあちゃんに出会いました。
原付バイクにまたがったその女性は、実はケアマネジャーさんでした。

僕の体操を見て、こう言ってくれたのです。

「体操はあまり良くなかったけど、本気だったから、私ファンになっちゃった」

その一言で、状況が一変しました。

彼女の紹介によって、2013年1月、雪の降る青森市でも利用者さんが集まり、
2013年3月には定員(午前・午後共に10名)が埋まりました。

僕は現場で、支援の根幹にあるのは
“伝えること”と“続けること”だと、深く実感したのです。

そしてこの出会いをきっかけに、機能訓練指導員の本質とは、ケアプランの一部を満たすだけでなく、
その人の“全体”を見て支援することなのだと気づきました。

ひとつの動作、一歩の歩行、一言の会話──
そのすべてが「機能」に繋がっていくことを、現場から教えてもらったのです。


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けんじ接骨院|澤田賢二

国家資格25年、整えを哲学にする柔道整復師。介護・施術・現場の声を未来へ記録するブログを運営中。

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