手と足の舟状骨──知られざる“要の骨”の正体とは
柔道整復師として25年、多くの「手首の痛み」や「足の甲の不調」に出会ってきました。
その中でも、あまり知られていないけれど重要な役割を持つ骨──それが舟状骨(しゅうじょうこつ)です。
◆ 舟状骨とは?
舟状骨(英語名:ScaphoidまたはNavicular)は、手と足にそれぞれ存在する骨です。
- 手の舟状骨:親指の付け根に近い手根骨の一部。
- 足の舟状骨:足の内側アーチを形成する足根骨の一部。
どちらもその形状が“舟(ふね)”に似ていることからこの名がついていますが、
構造・役割・負担のかかり方はまったく異なるため、それぞれを分けて解説していきます。
◆ 手の舟状骨の役割と障害
手の舟状骨は親指側の手首に位置し、8つある手根骨の中でも中枢部にあります。
橈骨(とうこつ)と関節をつくり、手首の屈伸や回旋の動きを滑らかにする要の骨です。
主な機能:
- 手関節の荷重分散
- 手首の可動域と安定性の両立
- 橈骨・月状骨・大菱形骨との連動性
注意すべき障害:
- 舟状骨骨折:転倒時に手をついた際に起きやすく、骨癒合不全のリスクが高い
- 舟状骨偽関節:骨折後に骨がくっつかず“動く関節”のようになってしまう状態
- 慢性的な手関節痛:手を酷使する職業やスポーツで微細損傷が蓄積
柔道整復師としての所見:
手の舟状骨の障害は「外傷後の不安定性」「回内外運動の制限」「手関節の異常感覚」として現れます。
外部からの視診や触診での判断は困難であり、疑いがあれば医療機関での画像診断を勧めるべき状態です。
◆ 足の舟状骨の役割と障害
足の舟状骨は内側縦アーチの中核にあり、距骨・3つの楔状骨と関節をつくっています。
歩行・ジャンプ・立位時のバランスなど、下肢機能の安定に直結しています。
主な機能:
- 内側アーチ構造の中核
- 距骨下関節の運動制御
- 足関節→膝関節→骨盤への荷重伝達
注意すべき障害:
- 舟状骨疲労骨折:ランナーやジャンパーに多く、強い足底への衝撃が要因
- 足根管症候群:舟状骨周囲の腱・神経の絞扼によるしびれや痛み
- 扁平足の進行:舟状骨が下がることでアーチが潰れ、足首や膝への負担が増加
柔道整復師としての所見:
足の舟状骨は視診・立位バランス・歩行観察から評価が可能。
骨格の構造的弱さに加え、神経や筋膜のテンションが複合的に絡む症例も多い。
◆ 手と足の舟状骨──共通点と相違点
| 項目 | 手の舟状骨 | 足の舟状骨 |
|---|---|---|
| 位置 | 橈骨と親指側の手根骨に隣接 | 内側縦アーチの中央 |
| 役割 | 可動性と安定性の調和 | 荷重支持と衝撃吸収 |
| 障害 | 骨折・偽関節 | 疲労骨折・アーチ低下 |
◆ けんじ接骨院での整え視点
- 神経の過敏が強い場合 → 神経整体(DNM)で調整
- 筋・腱・関節が硬く動きに制限 → マイオセラピーで深部から刺激
- 歩行や姿勢に問題 → アーチ調整・荷重評価・リハビリ指導
必要に応じて整形外科との連携や、画像診断を勧めることも含め、
「自分の体を正しく知り、再び動けるように整える」ことを大切にしています。
運営者:澤田 賢二(さわだけんじ)
柔道整復師(25年)/介護支援専門員。青森市にて完全予約・完全貸切のけんじ接骨院を運営。
神経整体(DNM)とマイオセラピーを使い分け、症状の原因を見極め、身体の回復を支援しています。
▶ 公式サイトを見る

コメント